恐怖心をコントロールして克服する方法。おすすめ心理学本も

メンタルケア

こんにちは、心理セラピストの鷹木です。

今回は、恐怖心をコントロールして克服する方法についてお伝えしていきます。

恐怖があるために、新しいことができない、チャレンジングな人生が送れない・・・と悩む方も多いのではないでしょうか。恐怖は時に私たちの行動を制限します。恐怖をコントロールすることができると文字通り人生が変わります。なぜなら恐怖で縛り付けられることがなくなり、行動力が上がるからです。

あなたは自分のやりたいことを実行することができるようになります。

「恐怖心を克服することなんてできるのか?」とあなたは思うかもしれません。

結論からいうと、できます。なぜなら人は理性的に考えることができるからです。宗教の熱心な信者には死ぬことを全く恐れない人がいます。その宗教の教えを信じ、死ぬことを全面的に受け入れているからです。

あとは、自殺する人なんかもそれです。死ぬ恐怖よりも生きることの辛さが勝ってしまうので、本能に反する自殺を実行してしまうのです。

恐怖という仕組みを理解すれば、あなたは恐怖心をコントロールすることができます。今回の記事でその方法をお伝えします。

 

恐怖とは?

恐怖を克服するためには、まず恐怖とは何かということについて理解しておいた方がいいでしょう。恐怖とは扁桃体が発する情動のことです。扁桃体とは脳幹のそばにあるアーモンド2つ分の大きさの神経細胞のあつまりです。心理学的にいえば、恐怖は特定の刺激に対する反応として発生します。

TEDスピーカーのトレヴァー・ラガンによると、恐怖を引き起こすトリガーには、不確実性、注目されること、変化、闘争という4つがあるそうです。

つまり、一言でいえば、あなたの安全・安心を脅かすもののことです。

恐怖という情動は、死からあなたを守るために存在しているのです。ですので、ないと非常に困るわけです。

 

現代社会は死の危険がない場面でも恐怖を感じる

そもそも生物にとっては生き残ることが最優先課題です。人間も御多分にもれず、そのような本能がインストールされています。生き残る最善の策はうまくいっている方法を続けることであり、つまり現状を維持することです。

現状を変えるような何かがあると、脳が死ぬと思い、あなたは恐怖を感じるわけです。

しかし、21世紀の日本において死ぬ危険なんてそうそうあることではありません。

つまり、脳が勘違いして、恐怖を引き起こしてるわけです。私たちは必要ない恐怖に脅かされているのです。そして、私たちは必要ない恐怖のせいで、時に行動に躊躇してしまうわけです。

あなたはまずこのことを理解しなければなりません。

 

恐怖心を克服する方法

では、どのように恐怖を克服すればいいのか。具体的にお伝えしていきます。

1.恐怖を感じている原因を考える

哲学者のラルフ・ウォルドー・エマーソン(Ralph Waldo Emerson)は、

「Fear always springs from ignorance.(恐怖は常に無知から生まれる)」

といいました。

確かに恐怖は無知から生じるものであると思います。なぜ怖いのか原因を特定すると、不確実性は薄れます。

例えば、会社を辞めるのが怖いという場合、なぜ怖いのかといいますと、食えなくなってしまう可能性を想定しているからではないでしょうか。

しかし、現代日本で餓死することなどありえません。

会社を辞めても失業保険はもらえるので、貯金がなくても半年はくいつないでいくことができるでしょう。また生活が困窮した人は国や自治体からお金を借りることができる制度があります。

コンビニやウーバーイーツ、クラウドワークスもありますので、仕事がないということはあり得ません。また生活保護もあるので、働けなくなっても餓死することは絶対にありえません。

つまり、会社を辞めても死にはしません。会社を辞めると食えなくなるという恐怖は根拠がない思い込みだということです。

このように、恐怖を感じたら、

「なぜ怖いのか?恐怖を感じてる原因は何だろうか」

と理性的に考えれば、恐怖も未知のものではなくなり、恐怖心が薄れていきます。

 

2.最悪の状態を想定する

上に通ずることではありますが、恐怖心があなたの行動を制限する場合、その行動をした場合の最悪の事態を考えてみてください。

例えば、ナンパをするのが怖いという場合。

ナンパした場合の最悪の状況とは何でしょうか。それは無視されることだと思います。こっちが声をかけているのに、相手はまるであなたの声が聞こえてないかのように、存在してないかのように振る舞う。そんな状況が想定できます。

それに対してどうでしょうか。

無視されたら確かに少し傷つくかもしれませんが、別に死ぬほどのことではありませんし、大したことないと思えませんか。

私自身、ナンパで声をかけられない時期はあったのですが、最悪の状況でも無視だと思い、最終的には声掛けができるようになりました。実際、無視されると最初は辛いのですが、だんだんと慣れてきます(笑)。

そして、無視されて傷ついた感情も長続きしません。スタバでフラペチーノ飲んだり、ゲームしたり、ジムに行ったり、Youtube見てれば、自然とその感情は消えていきます。だから、無視なんてされても大したことないのです。

まあ、これは例がナンパなので、そうかもしれませんが、他のことに対しても同じです。

現代では、死ぬ危険なんてそこまで遭遇することはないので、あなたが感じている恐怖はほとんどの場合、自尊心が傷つくことではないでしょうか。誰かに拒絶されたり、笑われたり、バカにされたり、恥をかいたり、そういうのを恐れています。

現代人の恐怖とは、ほとんどの場合、人から嫌われる恐怖です。

でも、それは死に直結しません。昔は人から嫌われたら、集団から爪弾きにされて、命の危険を感じたかもしれませんが、今はそんなことないです。集団から爪弾きにされることはあるかもしれませんが、餓死したり、野生動物に食われることはありません。

他の仕事を見つけて、働けばいいだけだからです。

今の時代、人から嫌われても何も問題がないのです。集団から追い出されてメンタル的苦痛を味わうかもしれませんが、それはすぐに解消されます。何回か会社やアルバイトをクビにされた経験がある私が保証します(笑)

 

3.恐怖を抑え込もうとしない

恐怖は人間の本能のようなもので、私たちの安全・安心を守ってくれます。

非情に人間らしい感情なのです。同時に恐怖は悪いものではありません。

「恐怖を感じるべきじゃない」「恐怖なんて忘れろ」と抑え込もうとするのは間違っています。恐怖は存在するものなのです。恐怖がない人間なんてサイコパスぐらいです。

私たちは、それを理解した上で、命の危険がない恐怖に対しては理性的に処理して、コントロールしていく必要があるということです。

 

4.自尊心を育む

先ほど軽く述べましたが、現代人の感じる恐怖はほとんどの場合、根源をたどれば自分の自尊心が脅かされることにあると私は考えています。

人前でスピーチするのが怖いのも、異性に告白するのが怖いのも、新しいことにチャレンジするのが怖いのも、接客業が怖いと感じるのも・・・。

結局は失敗したり、人から拒絶されて、自尊心が傷つくことが怖いのだと思います。

であれば、対症療法ではなく、根本療法をするべきです。自尊心を育んであげましょう。

「自分は今のままで価値はある」と思える状態になりましょう。ただ思うだけでいいです。最初は信じきれないかもしれませんが、思い続ければ思考が変わってきます。

 

5.行動しなかったらどうなるか考える

恐怖に支配されている場合、行動しなかったら逆にどうなるのか考えてみることが大切です。たいていの場合は、現状維持だと思います。現状維持が嫌なら行動して前進したほうがいいだろうと理屈で考えてみましょう。そうすることで、逆に現状維持することのほうが嫌になってくるので、行動のモチベーションが上がります。

 

恐怖を克服したい人が読むべきおすすめの心理学本

もう少し理論的に体系立てた情報が欲しいという方はこちらの本をおすすめします。辻秀一さんというスポーツ心理学の権威の方が書いた書籍です。恐怖に上手く対処してパフォーマンスを上げる方法が書いてあります。スポーツマンだけではなく、人生を豊かにしたい人も読んだ方がいいでしょう。

 

結論

恐怖心に上手く対処できるようになってくると、今まであなたを縛り付けていたものから解放され人生変わります。

今回の記事が参考になりましたら幸いです。

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