こんにちは、メンタルマスタリーのTKGです。
今回はうつ病についての記事となります。
現代病とも呼ばれる「うつ病」は昔はなかったですが、今や日本人の15人に一人がうつ病になります。この国はうつ病大国と化してしまいました。
なぜなのでしょうか。明確な原因についてまだ特定されていませんが、私なりの見解について述べていければと思います。
そもそもうつ病とは何か?
そもそもうつ病の定義とは、2週間以上抑うつ状態が続いていることとされています。生きていれば誰でも気分が落ち込んだりすることはありますが、その状態が1日中かつ2週間、3週間超えた抑うつ状態だと、うつ病と定義されます。
一般的に、以下のような症状がでます。
うつ病で現れる症状には個人差があり、具体的には以下のような症状がみられることがあります。
一般的な症状:
動作がゆっくりになる
反応が遅れる
些細なことで怒りやすくなる
眠れない
食欲がない
頭が痛い
胃の不快感
便秘や下痢
感情を感じない
生きている実感がない
悪い方向へと想像してしまう
自分が悪いと思い込む
死にたいと思う
など
こういうことって誰でも一時的にはありますよね。
うつ病の場合は、それが長時間続いてしまうのです。
うつ病診断の方法
医師はあなたの話や表情、全体的な様子から総合的に病状を判断します。 ご家族や親しい方が同席されると、ご家族などからの客観的な情報も診察の役に立ちます。 注意:総合病院などではうつ病の診断のためにさらにCT、MRI、脳波、心理検査、血液検査などが行われる場合があります。
Consultation精神科でも基本的には内科などと同じような診察から治療までの流れですから、特別なものとして考える必要はありません。- うつ病とパニック障害の情報・サポートサイト こころの陽だまり
うつ病の診断はチェックリスト、患者との対話による医師の判断、また病院によってはCT、MRI、脳波、心理検査、血液検査などが行われます。
これらにより、上記のうつ病の症状がみられると判断した場合は、うつ病と認定されます。
うつ病は昔はなかった
そしてここからが本題なのですが、うつ病は昔はなかったのです。
他の病気と一緒であるときから、うつ病と名付けられ世の中に浸透してきました。
そもそものルーツを辿ると、うつ病の一種とされる「躁うつ病」が、ドイツの医学者 E・クレペリンにより疾患として認められたのは1899年。その後、年代は飛んでしまうものの、少なくとも戦後を経た1970年代には既に、うつ病についての知識がより広く周知されるようになり、病院へ足を運ぶ患者が増えたと推測されている。
うつ病が疾患として認められたのは、1899年というわけです。
うつ症状みたいなものはそれ以前からもあったと思いますが、正式に病気認定されたのはおよそ100年前。まだ精神医学の歴史は浅いのです。
疾患の定義がものすごい曖昧である
そしてこれはうつ病に限ったことではないのですが、そもそも疾患がどう定義されるのか?というのがかなり曖昧です。
Wikipediaにも病気は曖昧な概念であるが、個人で定義していいものではないとはっきり明記しています。
何が病気であるかそうでないかを決めるのは簡単なことではないのです。
例えばステロイド皮膚症や各種の公害病、乳幼児突然死症候群に見られるように、その病気が存在するかどうか自体が学問的のみならず政治的にも問題となることもあるのです。
疾患の定義というのがまた難しく、統計分析の正規分布の母集団の分析における習慣を持ち込み、正常と異常を分類し、異常を疾患と定義することもあれば、定性的に患者の症状で認定されることもあります。
また、医者が主観をもってビジネス目的で疾患を定義してしまうこともあるそうです。
医師など医療産業に従事しそれで収入を得ている者の中には「病気とは心身に不調あるいは不都合がある状態のことであって、いわゆる医療による改善が望まれるもの」などと、“医療”という言葉を手前味噌的に、半ば強引に定義に盛り込んでしまう例も無いわけではない。(だが、医療とは病気を治すものであるから、病気の定義に「医療」を用いるのは一種の循環論法となりうる。また、病気には医療を必要とせず治癒するものも多いので、その意味でもかなり問題のある定義である
うつ病も6〜12ヶ月続いた後に自然に軽快することもあると言われています。
その意味ではこれを病気として定義して、治療方法に「医療」を用いるのは果たして最適なのだろうか?という疑問は湧いてきます。
こちらのサイトでは、精神医学はでっち上げだと言われていますね。
精神医学について知っておくべき最も重要なことのひとつは、その診断制度やその診療を裏付ける科学的根拠の完全な欠如です。たとえば、精神医学の「請求書作成のバイブル」である精神疾患の診断統計マニュアル(DSM-IV)です。そこには374種類の障害が記されていますが、目に見える病状や客観的なテストによって存在が実証されたものはひとつもありません。それにもかかわらず、精神科医たちはそれぞれの精神障害の症状を任意に定め、それをDSMに掲載すべきかどうかを、文字通り投票によって決めたのです。この制度によれば、新たに定められた精神障害が否決されると、DSMには掲載されません。この制度は主観的で不明瞭です。その専門用語は不明確で、全く定義付けられていません。
引用先:http://www.cchr.jp/about-us/message-from-the-president.html
疾患の定義があいまいである以上、現代では新しい精神疾患をつくって、向精神薬を販売して金儲けというビジネスモデルはいくらでも成立させることができるのです。
そもそも精神が病むというのは、その人の生活習慣や環境がなんらかの影響を心に及ぼしている可能性があるわけです。
だから、メンタル病んでる人はしっかり休んで、環境を変える、認知を変える等のケアが必要になってくると思います。
しかし、それを抗うつ薬で対症療法的に投与して回復させるというやり方に関してはビジネスの匂いがします。
参考記事:なぜ、うつ病は増えたのか
また、こちらの記事によると、うつ病と診断される範囲が広がり、軽症うつや、かつてはうつ病と診断されなかった人もうつ病(もしくはうつ状態)と診断されるようになったとのことです。
日本でうつ病患者が激増しているみたいなニュースのからくりは診断基準にありそうですね。
現代日本にうつ病が多いのはなぜか
うつ病の原因に関しては解明されていません。
うつ病の発病メカニズムは複雑な要素(生物学的要素、心理社会的要素、社会的相互作用など)によるとされ[8]、さまざまな仮説が提唱されている。現在、動物実験によって、抑うつ状態に特有の神経回路機構が徐々に明らかとなりつつある。
~中略~
貧困と社会的孤立は、一般的に精神的健康の問題のリスク増加と関連している。児童虐待(身体的、感情的、性的、またはネグレクト)も、後年になってうつ病を発症するリスクの増加に関連づけられている。
成人では、ストレスの多い生活上の出来事が強く大うつ病エピソードの発症に関連づけられている。生活上のストレス、社会的支援の欠如がうつ病につながる可能性がある。
しかし、ある程度は推論できます。
まず、うつ病が2~3週間以上の継続した抑うつ状態であるという定義なら、環境要因の可能性が高いと言えます。
とくに職場や家庭の人間関係等、逃げ場がなく、慢性的なストレスの原因を引き起こしてしまうような状況です。
また、上記のWikipediaにも書いてあるようにお金の悩み(貧困)や孤独な生活もメンタルヘルスを悪化させるでしょう。
つまり、慢性的なストレスの原因となる
・乱れた生活習慣
・金銭的な悩み
・将来の不安
・職場や家庭の人間関係
・孤独感
こういったものが自分自身をネガティブな感情と思考へ導き、特有の神経回路を引き起こして長期的な抑うつ状態になり、うつ病を発症させるのではないかと思います。
上記に関しては、すぐに解決することが難しく、人の思考回路によっては悪い方向に悩みすぎてしまうでしょう。それはメンタルヘルスを極端に悪化させます。
極端な話、お金持ってて健康でモテる人間だったらうつ病にはなりません。
特にこの国は失われた30年など、経済成長していない、賃金が上がる見込みがないなど、絶望させるようなニュースが日々流れる状況です。
キャリア・お金の面で恵まれない人はこれがこのまま続くのか・・・と思い、そのまま抑うつ状態につながっていくのではというのが私の見解です。
つまり、メンタルの問題にみえて、結局はお金とかキャリアの問題ではないかということです。
人間関係もそうです、職場にしろ家庭環境にしろお金があれば逃げるという選択ができます。
嫌な上司がいるなら辞める、配偶者が嫌なら離婚する、または別居する。
そういうことをするにはお金が必要です。だから簡単には逃げられないという人は多いでしょう。
でも、そこで我慢し続けていたらうつ病になります。抗うつ薬とかで解決する問題ではない。
そういうメカニズムがあると私は思っています。
【仮説】うつ病の原因
ここまで述べてきたように、うつ病の根本原因は、
・本人の思考回路
・慢性的なストレス
の2つにあると思っています。
ネガティブな神経回路の人が何らかの長期的なストレスにさらされ続けると、脳内でネガティブな神経回路が強化され、持続的な抑うつ症状を引き起こします。
日本人が発症する原因は、ほとんどが仕事でしょう。
日米のうつ病を比較した別な調査結果もあります。日米両国の都市部で働く男女を対象としたアンケート調査です。うつ状態になることが「ある」と答えた人の割合は、米国で9.6%、日本で30.4%でした。なんとうつ病の出現率でも、日本は米国の3倍も高いのです。
そして、興味深いのがその原因です。日本は83%が「仕事上のストレス」と答え、米国は67%が「自分の将来に対する不安」と答えています。また「職場や学校での人間関係」をストレスの原因と答えたのは日本では44%ですが、米国でわずか18%でした。
このように、ストレスの原因に日米で大きな違いが見られます。米国では、将来に対する不安が大きなストレスの原因ですが、日本では会社の人間関係が最大のストレス要因なのです(2012年ニールセン・カンパニー調査)。
うつ病は日本、中国、韓国など東アジア圏に多くみられ、欧米諸国ではそれほどでもない、という説があります。東アジアの文化は集団主義的で抑圧的であるのに対して、欧米文化は自由で開放的であるため、という解釈です。また最近は文化的な違いよりも、そもそも遺伝的なものだという説もあります。いずれにせよ、人の心の動きはさまざまなファクターが影響し合う複雑系システムなので、原因を特定するのは簡単ではありません。
ただ先程のニールセン調査でも明らかなように、日本でのうつ病の直接的な原因のひとつが、会社の職場環境にあることだけは確かなようです。
引用先:日本人は、だから「うつ」になってしまう
日本人はセロトニントランスポーターS型(不安遺伝子)を持つ割合が80.25%と多く、世界一不安を感じやすい民族と言われています。
それに加えて、将来の希望の持てなさ、日本特有の職場環境の窮屈さでここまで精神疾患が増え続けているのだということが推測できます。
作家の村上龍さんは、希望の国のエクソダスで、
この国には何でもある。ただ、『希望』だけがない
とおっしゃいました。
確かに日本は先進国で物質的には豊かではあるものの、精神的にはとても貧しい国だと私も思いますね。
マクロ的には沈んでいくだけとも言えますが、個人単位で見ればむしろチャンスにあふれているので絶望せずに前向きに人生を歩んでほしいと思います。
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