こんにちは、心理セラピストの鷹木です。
今回は、メンタリズムとは何かということについて解説していきます。
近年は、メンタリズムという言葉が流行ってきていますが、実のところ明確な定義はありません。哲学もしくは心理学の用語で、精神主義、唯心論、心理主義といった意味の語のようです。
また、メンタリストDaigoさんの影響もあり、人間心理を読み取り人を驚かせたり、喜ばせたりするパフォーマンスのことをメンタリズムと認識している方も多いでしょう。
私自身、メンタリズムを勉強し始めていたころは、そういったものだと思っていました。しかし、今はもう少しわかりやすく定義できると思っています。
メンタリズムとは何か?定義について
メンタリズムとはどういう意味かといいますと、簡単にいいますと、人間心理を応用したコミュニケーションです。
誰もこういうことを言っている人はいないと思いますので、私オリジナルの解釈ではありますが、間違ってはないと思います。
具体的に言えば、心理学、NLP、催眠術、行動科学、コールドリーディング、ホットリーディング、読心術等を使い、巧みな心理誘導を行ったコミュニケーションです。超能力的なものではないです。人間心理をベースにしているので、誰でも習得することはできます。
基本的にコミュニケーションとは相互的なものです。こちらの発信したメッセージで相手の反応は変わります。つまり、相手を操りたければ、こちら側から発信するメッセージを変えればいいのです。
自分を変えて、他人を変える。
これがメンタリズムの基本となります。
メンタリズムのやり方とは?
メンタリズムのやり方についていくつかテクニックをお伝えしていきます。
1.視線で相手の思考を判断する
目線で相手の考えていることをある程度判断することができます。
例えば、視線が左上を向いている時は、視覚の記憶を引き出しています。過去に見たものの視覚的感覚を思い出そうとしているのです。逆に右上の場合は、視覚によるイメージを作り出そうとしています。こちらは経験ではなくイメージですね。
つまり、視線が右上の場合は、イメージを作り出しているということで、嘘をついている可能性が高いです。
このように視線の向きで相手の考えていることは把握することができます。
100%判断できるわけではありませんが、統計的に多くの人にそういう傾向があるということなので、参考までにしてください。
2.ペーシング
ペーシングとは、相手の動作(話し方、呼吸、声の大きさ、トーン、スピード)を合わせることです。ペーシングを行うことで、相手にとって話しやすい空気を作り出すことができます。
人は自分に似た人を好きになったり、親近感を感じる傾向にあります。逆に自分に似ていない人とは、雰囲気が合わない、話がかみ合わないという印象を感じてしまいがちです。だからこそ、相手のペースに合わせていくというのは、コミュニケーションのテクニックとしてとても有効なのです。
あなたも今まで相性が良い人や悪かった人と出会ったことがあると思いますが、悪かった人はあなたと価値観が違いすぎたり、話し方や動作のテンポがかみ合わなかったりしたのだと思います。
早口の人は、早口に、ゆっくり話す人にはゆっくりと。相手のペースに合わせてあげるだけでも、相手はあなたに親しみを感じるようになるでしょう。
3.服装で印象操作する
コミュニケーションにおいては、話の内容や話し方よりも重要なことがあります。それは見た目です。同じことを言っても見た目で相手に与える印象が異なってきます。
会話と見た目は切り離すことができません。必ず相手はあなたの見た目にバイアスがかかります。だから、相手に対して与えたい印象を理解して、服装を決めたほうがいいです。巷の占い師や催眠術師が怪しげな服装をするのも、「威光暗示」を狙ってのことだと思います。
4.体の向きで相手の心理を見抜く
体の向きは相手の心理をよく表しているといわれます。例えば、あなたの話に興味を持っている場合は、前のめりになっていますし、興味がなかったら後ろのめりになるでしょう。喫茶店とかであなたと話しているにもかかわらず、体の向きは出口を向いているのであれば、話を打ち切りたいと相手が感じているサインです。
また、相手の膝の向きにも注目しましょう。人は興味のある人には膝を向けるといわれています。相手と話している時に、ひざの向きがあなたに向いているのであれば、興味を持っている可能性が高いです。
5.落としたい相手の瞳孔を開かせて恋に落ちていると錯覚させる。
人は好きな相手を見るとき、瞳孔が開きます。
不思議なことに人間は、心が身体に作用したことと、身体が心を作用したことの判別ができません。つまり、瞳孔を開かせれば、あなたに興味を持っていると錯覚してしまうのです。瞳孔を開かせるには、薄暗い場所がベストです。
デートのお店を暗くすれば、相手の瞳孔が開くので、こちらを魅力的に見せることができます。
単純ですが、効果的ですので、デートの際は店選びにこだわるようにしましょう。
メンタリズムを独学するのにおすすめ本は?
メンタリズムを独学する場合、基本的には最初に本を読んで知識を得てから実践するというのが良いでしょう。ですので、おすすめ本をご紹介していきます。
1.ダレン・ブラウン著「メンタリズムの罠」
定番ですが、ダレン・ブラウンの「メンタリズムの罠」という本をおすすめします。
メンタリストDaigoさんがメンタリズムに興味を持つきっかけとなったダン・ブラウンの本です。少し読みづらいですが、濃い内容が綴られているので、ぜひ読んでみてください。
2.ロミオ・ロドリゲスJr.著「他人が必ず、あなたに従う黒すぎる心理術」
こちらは一見心理学本ですが、内容は普通にメンタリズムです。
3.メンタリストDaiGo著「限りなく黒に近いグレーな心理術」
メンタリストDaigoさんの本はたくさんありますが、メンタリズムに絞るなら、この本が一番体系的にまとまっているのでおすすめです。
マインドコントロール、洗脳、人心掌握術等について詳しく知りたい方はこちらの本を読んでみてください。
まとめ:メンタリズムは人間関係を良くする
メンタリズムの心理誘導テクニックを習得すると、人間関係が良くなっていきます。相手の心理を察することを意識するようになるので相手の求めていることがわかりやすくなったからです。
具体的なテクニックでいえば、使い道は限られていますが、相手への観察力が上がることの方が価値があると私は思っています。結局のところ、長期的な人間関係を維持するには、相手の求めていることを把握して、それを提供してあげるのが良いでしょう。
メンタリズムをきっかけに観察力が上がれば、あなたの人間関係を改善されていくはずです。
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